植物にかかる病気の予防と対策を解説!
主な病気の原因は「カビ(糸状菌)」「バクテリア(細菌)」「ウイルス」に大別されます。
病気の中でよく見られるのが、うどん粉病をはじめとするカビが原因する病気です。
大切な植物を守るためには、侵されやすい病気を把握し、日頃から観察、早期発見が大事。
被害の原因を調べ、早めに対処できるようにしておきましょう!
目次
植物にかかる病気の予防と対策
さび病
葉裏に小さないぼ状の斑点ができます。
斑点が飛び散り、やがて枯死してしまう病気で、白や褐色、黒さび状など斑点に様々な種類があります。
発生時期は4〜10月です。
1〜2月ころに切開硫黄合剤を1〜2回散布すると予防効果があります。
風通しの良いところで育てるのが望ましく、もし被害にあってしまったら、その部分を切り落として株を殺菌しましょう。
【かかりやすい植物】
ナデシコ、キク、ツツジ、バラ、ブルーグラスなど
黒斑病(こくはんびょう)
カビが寄生することで発生します。
下葉から順に不規則な黒い斑点ができ、枯れて落葉します。
発生時期は4〜10月、24〜28℃の気温で雨の多い時期です。
多湿になると発生しやすくなるため、こまめに切り落として風通しをよくしておきましょう。
もし、感染してしまった場合は、冬の間に処分し、カビに効く殺菌剤を散布ください。
【かかりやすい植物】
カーネーション、バラ、ホウセンカ、キク、果樹全般
白絹病(しろきぬびょう)
土に近い茎や土の表面に白い網状のカビが広がるのが白絹病です。
侵されると生育が悪くなり、下葉から枯れて株全体が立ち枯れ状態になります。
発生時期は6〜8月、高温多湿の時期です。
被害にあった株はすべて焼却処分し、処分後、土壌殺菌剤を散布してください。
【かかりやすい植物】
アイリス、スイートピー、パンジー、ヤグルマソウ、ボタン、ガーベラ、ジニア、ヒマワリ
灰色かび病
にじむような病斑が全体に広がり、花や葉を腐敗するボトチス菌を原因とする病気。
病気に侵された後は、灰色のカビが発生します。
発生時期は、3〜7月、9〜11月、真夏と真冬を除いて一年中発生します。
密に植えて蒸れるとすぐに被害を広げてしまうため、花がらや枯葉はこまめに取り除くこと。
被害にあった部分は早めに切り落としてください。
【かかりやすい植物】
鉢花、花木、観葉植物など
うどん粉病
うどん粉を塗したように白くなる病気です。
植物特有の病原菌で、他の植物にはつきません。
発生時期は、4〜10月、気温が高い時期に発生します。
発生初期なら比較的にかんたんに治せる病気でして、10日おきに薬剤を散布してください。
チッ素肥料は抑えめに、生育を高めるカリ肥料は多めに与えるのがおすすめです。
【かかりやすい植物】
ほとんどすべての植物
モザイク病
植物の細胞の中に入り込んだウイルスが増殖して発生します。
葉や花にモザイク状のシミをつくり、株が萎縮してねじ曲がったり、葉が縮んで変形、落葉したりします。
3〜10月が発生時期で、アブラムシによって伝染します。
媒体になるアブラムシの対策が重要です。
退治に効く薬剤を使用しますが、粒剤は効果が出るまで時間がかかるため、散布で行うのがおすすめです。
被害にあった場合は株を抜いて処分してください。
【かかりやすい植物】
アジサイ、アサガオ、アネモネ、ゼラニウム、ペチュニアなど120種類以上の植物があります
炭素病
円形や不整形の斑点や斑紋をつくり、やがて落葉させる病気です。
発生時期は、秋の長雨時期に起きやすいです。
雨に当たらないように風通しの良い場所に移動させ、湿気のこもりにも注意しておきましょう。
殺菌剤を散布して予防しておくことが大切です。
もし、被害にあってしまったら、早めに切り取って焼却処分しましょう。
【かかりやすい植物】
アジサイ、シクラメン、ツツジ、リンゴなどの果樹全般
軟腐病
根本から根にかけて悪臭を発しながら溶けるように腐ります。
株全体も弱り、株元から腐敗が広がります。
4〜10月、高温多湿の時期に発生します。
植え付け前は、掘り上げ後の球根を消毒し、常に予防を心がけることが大切です。
切り落とす場合は、刃物を消毒して植物の傷口から菌が侵入してこないようにしましょう。
【かかりやすい植物】
アイリス、ジニア、スイセン、ヒヤシンス、ユリなど
まとめ
ここまで植物にかかりやすい病気と予防・対策をお伝えしてきました。
植物それぞれにかかりやすい病気がありますので、どんな病気に侵されやすいか、対処方法などを把握してから植え付けを行いましょう。
植物の育て方などはこちらのページでもご紹介しております。
良ければこちらもご参考にしてください!
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