庭木の剪定に大事な「木の種類」と「成長サイクル」を押さえましょう!
庭木を大事に育てていくには定期的な剪定が大事です。
これまで剪定についていろいろとご紹介してきましたが、本日は庭木を剪定する際に大事な「木の種類」と「木の成長サイクル」をご紹介したいと思います。
ぜひ、お庭の木をお手入れする際にお役立てていただければ嬉しいです!
目次
剪定するときに意識したい木の成長サイクル
樹木を剪定するときに意識したいのが、木の生育サイクルです。
落葉樹も常緑樹も春の芽吹きからサイクルが始まり、新葉が開いて新しい枝が伸びます。
このように一年を通して生育するサイクルを意識して剪定を行うのが基本です。
この生育サイクルに合わせて剪定を行うと失敗が少なくなります。
それでは木の生育サイクルを見ていきましょう。
3〜5月 春
この期間は芽吹きの時期です。
新葉が開き、新枝が伸び出します。
針葉樹ならこの時期あたりが剪定時期。
本格的に新芽が動き始める前に剪定をおすすめします。
6〜8月 夏
この期間は肥大成長の時期です。
肥大成長とは幹や枝が太く成長すること。
6〜7月ごろは一時的に成長が止まったように見えます。
ただし、樹勢が強い木は秋まで枝葉の伸長が続きます。
常緑樹は寒さに弱いので、初夏や気温が上がりはじめる頃に剪定、一方、落葉樹は、夏に徒長枝を切ることをおすすめします。
9〜11月 秋
上記で挙げたように初秋には新枝が伸び始めます。
一旦成長が止まった木は初秋に新枝がふたたび伸びますが、晩秋には落葉樹も常緑樹も生育を止めます(落葉樹は葉を落として休眠に入ります)。
12〜2月 冬
この期間は休眠期に入ります。
落葉樹はこの休眠中に剪定を行いください。
木の種類と性質を押さえましょう!
樹木の配置やお手入れ、剪定では、樹木の種類と性質を押さえることが大事です。
樹木の分類は多岐にわたりますが、葉の形状や性質で分けるのが一般的です。
葉の形状の分類:広葉樹と針葉樹
葉の形状は「広葉樹」と「針葉樹」があります。
広葉樹の葉の形状は、幅が広くて平らです。広葉樹には常緑製と落葉製があり、前者を「常緑広葉樹」、後者を「落葉広葉樹」といいます。
【常緑広葉樹】
「常緑広葉樹」は寒さに弱い傾向にあり、3月下旬〜4月上旬、5月下旬〜6月、9月〜10月に整枝や剪定を行います。
【落葉広葉樹】
常緑広葉樹とは異なり、落葉広葉樹は寒さに比較的に強く、剪定時期は葉を落としている冬の休眠期(12〜2月)が適期です。
針葉樹は先が尖った針状の葉を持つのが特徴です。
針葉樹にも常緑性と落葉性があり、庭木のほとんどは常緑性です。
常緑性の針葉樹は寒さに強いものが多く、剪定の適期は11〜3月になります(ただし、例外もありますので、詳細は確認が必要です)。
落葉樹と常緑樹の葉の性質
続いて葉の性質についてお伝えします。
落葉樹の葉は寿命が1年未満。
一定の期間、葉をつけない時期があります。
常緑樹の葉の寿命は1年以上あり、基本的に葉を落とさずに常に葉がついています。
常緑広葉樹は1〜3年に1回、常緑性の針葉樹は3〜5年に1回だけ葉を落としますが、まとめて葉が落ちることがありません。
常緑樹の中には、寒冷になる地域だと落葉する樹木があります。
キンモクセイやサツキ、モチツツジなどがそうでして、半常緑樹と呼んでいます。
半常緑樹の反対で、落葉性の樹木でも暖地だと落葉しないものを半落葉樹と呼びます。
日なたを好む樹木と日陰に耐えられる樹木
日なたを好む樹木とある程度の日陰に耐えられる樹木があります。
日なたを好む樹木は幼樹の頃から成長が早い特徴があります。
反対に日が差さない場所だと成長が遅くなります。
日陰に耐性がある樹木は、少ない光でも光合成ができます。
そのため日陰でも成長し、このような樹木は日陰になる場所でも配置できます。
花木や果樹は花芽に注意して剪定しましょう!
花や実をつける樹木は花芽に気をつけて剪定する必要があります。
枝にできる芽は「花になる花芽」「葉になる葉芽」「両方の性質を持つ混合花芽」の3つがあります。
もし、花芽がある枝を切り落としてしまうと花や実をつけなくなってしまいます。
花木や果樹を剪定する際は、花芽のつく位置や芽ができる時期をしっかりと押さえて剪定しましょう。
庭木のお手入れについてはこちらの記事もご参考にしてください!
まとめ
いかがでしたか?
樹木を育てていくのに必要な剪定ですが、行うときは、木の生育サイクルや木の種類、性質を知っていることが大切です。
さらに深ぼっていくと樹形や花芽に応じた剪定方法もありますが、こちらはまた次のご機会にご紹介いたします。
できれば剪定など樹木のお手入れはプロにまかせていただきたいのが本音です。
当店は植木・造園職人一筋で活動してまいりました。
お庭のことを考え、将来のことも見据えて最適な方法をご提案させていただきますので、お庭のことでなにかお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。
“mu”