剪定で起きるトラブルの原因と対策
庭木を保つには剪定が基本です。
しかし、その剪定が思わぬトラブルを招いてしまうことも。
剪定の基本は不要な枝を切ることですが、樹木の生育サイクルを知らずにただやみくもに選定を行なってしまうと花が咲かなくなってしまったり、枝が枯れてしまったりなどのトラブルが起きてしまいます。
本記事では剪定によって発生するトラブルの原因と対策をご紹介いたします!
目次
剪定によって発生するトラブル
花が咲かない
花や実を楽しむ庭木は、花芽をつくる時期と花芽のつく位置を知ることが大事です。
花芽がついた枝を切ると、当然のことながら花が咲かなくなってしまいます。
花が咲かないのは、花芽がついた枝を切ってしまうことが原因ですから、いつ、どこに花芽がつくのかを知っておきましょう。
花芽がつく時期や位置は、樹種によって異なりますので、剪定前に調べておくことが大事です。
葉が枯れる
葉が枯れる原因は、剪定を放置したことによるものです。
とくに針葉樹で起こりやすいトラブルですのでご注意ください。
針葉樹は日陰になる部分があると枝が枯れてしまいます。
かたい枝の部分まで刈り込むと新芽が出なくなってしまうため、葉が枯れる前に透かし剪定を行なって樹冠の内部まで光が入るようにすると葉が枯れるのを予防できます。
針葉樹は一年中剪定が可能です。
枝や葉が混み合っていたら、その都度葉を摘み取っておくことをおすすめします。
枝が枯れる
枝を剪定するときは、枝の途中で切るのではなく、他の枝との分かれ目になる付け根から切るのが基本です。
枝の途中から切るのは枝が枯れる原因ですので注意しましょう。
枝の途中から切った切り口は、修復する細胞が形成されず、腐朽菌が組織内に入って枝を枯らしてしまいます。
太い枝を切ったときは、切り口に癒合剤(ゆごうざい)を塗っておくと腐朽菌の侵入を防ぐことができます。
実がならない
果樹は実がつくサイクルを知った上で剪定することが大切です。
果実が成熟する時期に剪定すると、花は咲いても実はなりませんのでご注意ください。
実をつけるまで成熟するのに年月を要する樹種もあります。
幼木のころは新しい枝を1/3程度切るように剪定すると木の成熟を助けます。
切り口がふさがらない
幹に沿ってまっすぐに枝を切るとブランチカラーが切り落とされてしまい、切り口がふさがらず枯れ込む可能性があります。
ブランチカラーとは枝の分岐にある膨らんだ部分を指します。
ブランチカラーは腐朽菌をブロックし、切り口を修復する組織があります。
このため太い枝を切るときはブランチカラーを残すようにします。
枝を切るときは刃物を当たる位置や角度に気をつけて少し斜めに切ると、切り口が小さくなり、修復もはやくなります。
樹形の乱れ
樹形が乱れる原因は、大きくなりすぎた樹木を一度にたくさんの枝をぶつ切りしたことで起こります。
切り口から徒長枝(とちょうし)が何本も飛び出て樹形が乱されてしまうのです。
毎年、剪定して樹木の大きさを保つことが大事です。
もし、大きくなってしまっていたら、一気に小さくしようとせずに毎年少しずつ低く剪定して、数年かけて形を整えましょう。
剪定する目的についてはこちらの記事で解説しております。
剪定の基本は不要な枝を切ることです!
剪定によってトラブルが起こらないように、剪定の基本を知っておくことが大切です。
剪定の基本は不要な枝を切ることです。
不要な枝を不要枝(ふようし)と呼びます。
不要枝は、混み合って樹木の健康を損ねる状態に伸びた枝、自然の樹形に逆らって伸びた枝、樹形を乱す枝のことを指します。
最初に不要枝を切り取り、イメージする樹形に沿って細い枝を切って形を整えるのが剪定の一般的な手順です。
形を整えるときは、木の上部から切りはじめ、下へと切り進みます。
不要枝は必ず切らないといけないというわけではなく、枝や葉が少ないところでは、あえて不要枝を残すことがあります。
剪定を始める前に、樹木の生育サイクルや性質を知り、剪定に最適な時期を知ることが大事です。
樹木の性質や内部のつくりなどを知ることでトラブルを回避できます。
剪定についてはこちらの記事もぜひご参考にしてください。
お庭のお手入れなら埼玉植木屋本舗にお任せください!
剪定は庭木を保つ基本的な作業です。
日頃のお手入れを怠ってしまうと樹形が乱れて、健康状態も損なってしまいます。
選定を行う際は、樹木の性質を知ることも大切です。
ただやみくもに枝を切り落としてしまうと、こちらの記事でご紹介したようにトラブルが起こってしまいます。
樹木の剪定は高所作業を伴う場合がありますので、ぜひプロにお任せください。
埼玉植木屋本舗は庭木1本から対応しており、処分まで一括でご依頼できます。
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